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「生き切る」ということ

クルーズの旅から戻ってきて、
いまも胸の奥に残っているのは
船上で出会ったご高齢の方々の、あの明るい笑顔です。

白い髪を風に揺らし、
ワインを片手に談笑し、
音楽が流れれば、軽やかにステップを踏む。

「生きることを楽しむ」というエネルギーが、
あの船の中には満ちていました。

もちろん、彼らは年を重ねていて、
体力だって若い頃のようにはいかない。

残された時間も、そう多くはない。

けれど、だからこそ
今この瞬間を惜しみなく楽しみ、
人生を謳歌している姿が、とてもまぶしかった。

お金があるとか、立派な地位があるとか、
そういうことじゃなくてね。

彼らは「今ここ」を生きていたんです。

その姿に、心の底から勇気づけられました。

思うのです。

人生の最終章に向かうとき、
何をもって「完了」と呼べるのだろう、と。

今世に不完了を残すことなく、
すべてを受け容れて、天へ還る。

それが「生き切る」ということではないでしょうか?

思いは、重い。

思いを残すと、その重さが魂を引き留めてしまう。

光に還りたくても、周波数が合わずに上がりきれない。

わたしは、そうして
この世に未練を残したまま苦悩している御霊たちに、
何度も出会ってきました。

理論じゃない。

これは、実際に出会って感じたこと。

だからこそ、強く伝えたいのです。

「生きているうちに、完了しておこう」って。

肉体を持っているうちは、
まだ間に合うのです。

どんな後悔も、どんな未完も、
自分の手で整えることができる。

でもね、
肉体を脱いでしまったら、
自力ではどうにもならない。

その時になって

「しまった!リカさんが言ってたの、これのことか!」

って気づいても、もう遅いの。

御霊になった後は、
誰かにどうにかしてもらうしかない。

子孫が手厚くご供養してくれるならいいけれど、
それだって保証はないし、
そもそも、子どもがいない人も多い。

わたしもご先祖供養をしてみてわかったけれど、
それって、時間もお金も、そして労力もかかるの。

だからこそ、
自分で自分の御霊上げができるようにしておくことが、
一番確実なんです。

この旅で出会った方々の姿を見ながら、
ふと母のことを思い出しました。

母は、倒れたその日に旅立ってしまった。

あの時、痛烈に思いました。

「明日の保障なんて、どこにもない」って。

そしてこの9月、10月。

大切な方が二人、立て続けに天へ召されました。

どちらも、わたしと同世代。

今も信じられなくて、
ときどきSNSを開いては、
「もしかして、更新されてるかも」
って思ってしまう。

自分でも、まだ現実を受け容れきれて
いないんだなと感じます。

船旅が終わって、
さまざまなクルーズの商品をネットで見ていたところ、
3年後出発のツアーの予約ができるんですね。

私たちも1年前に予約をしたので、
クルーズというのは数年前から
計画するのがフツーみたいです。

そこで、夫と話したことがあります。

「3年後のクルーズって、
もう死んどるかもしれんよね〜」

笑いながら言ったけど、
どこか本気でもあって。

そう、人生って本当にそう。

だから、今を生きる。

本当にやりたいことは、
やっておいたらいいと思うの。

それをしておけば、
魂の周波数を下げずに、
光に還れなくてさまようこともないから。

たいそうなことでなくてもいい。

たとえば、家族とゆっくりご飯を食べる。

心から「ありがとう」と言葉にする。

誰かと誤解があるなら、今のうちに解いておく。

小さな心残りも、積もれば大きな重さになる。

だから、
そういう小さな完了の積み重ねが、
魂の周波数をどんどん上げていくのです。

もちろん、大願を掲げてもいい。

わたしのように「たおやかな地球を創造する」でも。

でも大事なのは、
その願いに向かって、
自分の意思で進んでいるかどうか。

結果が出たかどうかなんて、二の次。

それよりも「進んでいること」そのものが、
魂を磨いてくれるのだから。

一生懸命、一つのことに打ち込めるって、
すごく豊かな時間よね。

欲しい結果に結びつけば、それはうれしいけれど、
そもそも結果に囚われすぎて、
最初の一歩さえ踏み出せない人が多いでしょう?

たとえ今世で達成できなくても、
次の転生で続きができる。

だから、
今世では布石を打っておけばいいと思うの。

その過程で、魂が磨かれ、
光の仲間たちと再会したとき、
きっと素晴らしい世界を分かち合える。

今ココを生きること。

今日を完了すること。

今日を完了すれば、明日も完了できる。

そうして一日一日を積み重ねていけば、
やがて「生き切る」という最終章が訪れる。

その時、
あなたの魂が「やり切った」と微笑めるように。

あなたが、
本当にやりたいことは何ですか?

そして
今日という一日を、どんな思いで完了しますか?

きっと、あなたのペットさんは、
それを全力で応援してくれていると思います。

たとえ、お空のコであってもね。

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