今日は、終戦記念日。
そして、お盆でもあります。
わたしは、この時期になると、
胸の奥で静かに疼く感覚があります。
それは、ただの感傷ではなく、
過去世の記憶と深く結びついているように感じるのです。
わたしが「わたし」として生まれてくる、
一つ前の世。
あれは、戦火の中で命を落とした
5歳くらいの少女でした。
お姉ちゃんと手をつなぎ、
必死に逃げ惑っていました。
空には飛行機。爆音。
舞い上がる砂塵と煙に視界を奪われ、
息をするのも苦しい。
そして、煙の中でふっと意識が遠のきました。
きっと、それがあの少女の最期だったのでしょう。
今でも、その情景は心のどこかに残っていて、
毎年この季節になると蘇ってきます。
今日、わたしはお盆のお参りで実家に帰りました。
88歳になる父は、
小学一年生のときに大空襲を経験しています。
降り注ぐ爆弾の中、
必死に逃げ回った記憶を、
今も鮮明に覚えています。
「語り部ができる」と父は言います。
何度もその話を聞いてきました。
1メートル後ろを走っていた女の子が、
爆撃で命を落としたこと。
空襲後の焼け野原に広がる、
目を背けたくなるような光景の数々。
わたしが小学生の頃、
幽霊騒ぎが何度も起こった場所は、
父によると、遺体を山積みにして焼いた場所だったそうです。
今思えば、空襲で亡くなった御霊たちが、
行き場を失って彷徨っていたのでしょう。
父の記憶も、わたしの過去世も、
遠い昔の物語のように感じられるかもしれません。
でも、今も地球のどこかで、
同じような恐怖を体験している人たちがいます。
今この瞬間にも、爆撃で命を奪われた人がいて、
愛する人を失った人がいて、
悲しみと苦しみが渦巻いている場所があります。
動物たちも、たくさん巻き込まれていることは、
想像に難くありません。
わたしたちが、遠く離れたその戦争を
直接止めることはできません。
けれど
わたしたち一人ひとりが
「自分の内側での戦争」を止めることはできます。
自分を責め、批判し、無価値だと思い込む。
相手を攻撃し、意見を封じ、心を閉ざす。
こうした心のプチ戦争こそが、
この地球の大きな戦争の種になっています。
だからこそ、まずは自分との戦争を終わらせる。
次に、身近な人との小さな戦争を終わらせる。
これだけでも、争いのエネルギーは
確実に小さくなります。
自分の大切にしていることを、
とことん大切にすること。
そうすれば、不思議と、
他人の大切にしていることも
尊重しようという心が育ちます。
価値観は、みんな違う。
違うからこそ、おもしろい。
その違いが争いの種になるのか、
協働創造の種になるのか
それは、考え方次第です。
ペットたちは、そのお手本のような存在です。
犬も猫も、鳥も馬も、みんな「違い」を
そのまま受け入れて生きています。
毛色が違っても、年齢が違っても、能力が違っても、
必要以上にジャッジすることはありません。
人間社会の中でも、そんなシンプルに生きられたら
きっと、たおやかな地球はすぐそこにあります。
過去の戦争の記憶は、
わたしたちに「二度と繰り返さない」
という誓いを促します。
ペットたちとの日常は、
その誓いを現実にするための具体的な練習場です。
ペットたちとの穏やかな時間。
日々、ペットに向ける愛は、
そのまま平和の波紋を広げる行動です。
今日は、
この一日を安寧に過ごせていることに、
深く感謝します。
たおやかな地球は、いつか誰かが、
つくってくれるものではありません。
今ここにいる、あなたの心から始まります。
あなたと、あなたの大切なコが、
穏やかな時間をこれからも
重ねていけますように。
その穏やかさが、
見えないところで
誰かを救う一滴となりますように。
過去記事も読めます
