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ご自分の気持ちを押し込めていませんか?

前号で、

「トコトン落ちてみる」

をご提案しました。

これはね、

ペットロスで感じる

喪失の悲しみの

癒しのプロセスにも有効です。

あなたは、

大切な我がコを亡くした

ご経験はありますか?

もし、おありならば、

そのコを想って、

とことん泣きましたか?

亡くした直後だけではなくて、

悲しみがぶり返すたびにです。

悲しみはね、

日常の些細なシーンに

ふと現れます。

わたしは、台所でお茶碗を

洗っているときに

そうなりました。

夜、ベッドに入ったとき、

いつもの温もりがなくて、

いなくなった現実に

向き合わされますよね?

こんな体験は、

多くの方がされますが、

こんなシーンで

「思い切り泣いた」

という方は、

さほど多くはないでしょう。

「いつも家族に知られないように

声を殺して、お布団をかぶって

泣いていました」

ペットロスサポートセミナーで

参加者さんから

幾度となくお聞きした体験です。

これはね、

思った以上に

飼い主さんの心に

ダメージがあります。

自由にご自分の感情が

表現できない状態ですから。

そして、往々にして、

ペットロス以外のシーンでも

ご自分の感情を内に込めて

しまう特徴をお持ちでは

ないでしょうか?

「こんな自分を見られたくない」

「過度に心配されたくない」

「わたしとあのコの間に
入り込まれたくない」

などなどなど・・・

心の中では、

レスキュー隊の出動を

大声で叫んでいるのに、

無効にしてしまう。

その人なりの

さまざまな思いや考えが

こうして心の蓋を閉じてしまいます。

この状態を「グリーフ」と

心理学では呼びます。

日本では、

「ペットロス」と「グリーフ」を、

混同して使われることが

多いですが、

実は、それらの定義には

明確に違いがあります。

こういった知識を

専門用語を使わずに

一般に誰にでもわかるように

伝えるように心がけています。

大学の心理学の教科書には、

一度では目に入ってこない

専門用語がちりばめられています。

でも、その事例を思い浮かべると、

日常のよくあるシーンなのです。

ヒトの記憶容量には、

限界がないと言われていますが、

実際問題、知識は、

すぐに記憶のかなたへサヨナラ

してしまいますよね?(笑)

だからこそ、

正しい知識を

誤解なく

正しくインストールして、

自分のライフスタイルの

ワンシーンと結びつけて

実際に利用していく。

すると、血肉に変わります。

一旦、こうして知恵にしてしまえば、

いつでも、どこでも、どんなときでも

利用できます。

わたしが、ペットロス関連で

一番辛かったのは、

愛犬を亡くすかもしれない

という強度の不安に襲われた時です。

まだ生きているのに…

こういう状態を

「予期悲嘆」

と言います。

そして、当時まだ世の中に

「ペットロス」や「グリーフ」

なんて用語はなかったけれど、

喪失の悲しみで、まともに

会社でお勤めできなかった

体験があります。

それは、

愛猫が

自宅の真ん前の道路で

車にひかれて亡くなったときです。

ムツゴロウさんに憧れて

動物と暮らしたかったけれど、

実家の家業や

わたしの健康状態といった事情で

なかなか四つ足尻尾チャンとは

暮らせなかった幼少時代。

ようやく成人してから迎えた

トラ猫のオトコノコと

めちゃくちゃ仲良しになりました。

それなのに、たった3年で

ある日突然、お別れ…

それ以前にも

たくさんの小鳥さんとも

暮らしていました。

多い時は、10羽以上いました。

どんどん産まれるからです。

育てるのが楽しみで

なりませんでした。

たくさんいる中でも格別に

可愛がっていたコも

祖父が踏みつぶしてしまうという

アクシデントで即死でした。

子どもながら、

悲しくて悲しくて

祖父を恨みました。

わたしが、喪失の悲しみについて

勉強する以前の出来事においては、

感情に翻弄されて、

どうしていいのか分かりませんでした。

そして、そういうものなんだと

思い込んでいました。

亡くして辛いのは

当たり前で、

時間が過ぎ去るのを

じっと我慢していれば、

そのうち風化すると

思い込んでいました。

無知でした…。

わたしのソウルペットである小雪。

彼女を迎えてから

学んだこと、

身に付けたことは

膨大です。

学んでなければ、

わたしの心の専有面積を

大きく陣取っていた存在との別れに

わたしは耐えられなかったと思います。

知識に身を救われました。

わたしが、あなたにも

分かち合えるものは

知識です。

そして、

ほんのわずかな愛。

「とことん感情を味わう」

もしかしたら、

勇気が必要かもしれませんね。

その勇気に愛を贈ります。

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