好きなことを仕事にできる人は、
実は、ひとりでは立っていません。
今日は、ハピらぼの
アニマルコミュニケーター認定者たちの
月1回の勉強会でした。
その冒頭で、わたしが少しお話ししたことを
今日は、皆さんにも分かち合いたいと思います。
今、世の中ではどうやら
起業ブームというものがあるようです。
好きなことを仕事にしよう。
自分らしく働こう。
得意なことで、誰かのお役に立とう。
そういう言葉を目にする機会が
本当に増えました。
それは、とても素敵な流れだと思います。
自分の命の時間を
誰かに合わせるだけで終えるのではなく、
自分の内側から湧いてくるものを
仕事にしていく。
それは、人が本来の力を取り戻していく
大切な流れでもあると思います。
ハピらぼの認定者たちも、
そして、わたし自身も、
そういう領域にいる人間です。
だからこそ
忘れてはいけないことがあります。
それは、ここに来るまでに
どれだけの人の支えを受けてきたのか、
ということです。
今日の認定者勉強会は、
10時から13時頃までありました。
その3時間、認定者たちは
自分の学びのために時間を使っていました。
好きなことを学ぶ。
自分の道を深める。
アニマルコミュニケーションを通して
誰かのお役に立てる自分であろうとする。
それは本当に尊いことです。
けれど、その3時間が持てているのは
誰のおかげなのでしょうか…。
もしかしたら、ご主人は
一緒にどこかへ出かけたかったかもしれません。
一緒に映画を観たかったかもしれません。
今日の夕食の食材を
スーパーへ買いに行く時間を
一緒に過ごしたかったかもしれません。
それでも、あなたが今、
自分のやりたいことを
優先させてもらっているのなら、
その背景には必ず誰かの理解があります。
それを忘れてはいけないと思うのです。
講座を受けてきた時間。
練習を重ねてきた時間。
認定者になるまでの道のり。
そこには、直接関わってくれた人の顔が
浮かぶことでしょう。
家族
仲間
練習に協力してくれた方
応援してくれた人
待っていてくれた人
クライエントさん・・・
でも、わたしたちを支えてくれているのは
顔の見える人たちだけではありません。
たとえば、今あなたが住んでいる家。
お金を出して買ったから自分のもの。
家賃を払っているから
自由に使っていい場所。
そう思うこともできるでしょう。
けれど、その家を建ててくれた人がいます。
土地に関わった人がいます。
図面を引いた人がいます。
材料を揃えた人がいます。
運んだ人がいます。
工事をした人がいます。
きっと、その材料の一部は
日本国内だけで
まかなれたものではないでしょう。
この地球のどこかで、
あなたの暮らしにつながる
仕事をしてくれた人がいる。
その人の名前を、
私たちは知らない。
けれど、知らないからといって、
存在しないわけではありません。
水道の蛇口をひねれば、
飲める水が出てくる。
日本に暮らしていると、
それはあまりにも当たり前です。
けれど、本当に当たり前なのでしょうか…
あなたの家のキッチンまで
水道管を引いてくれた人がいます。
家の前の道に
水道管を通してくれた人がいます。
水道局で水を管理してくれている人がいます。
水質を守り、設備を整え、
毎日、生活の基盤を支えて
くれている人たちがいます。
どこの誰かは分からない。
でも、
その人たちは確実に存在している。
だから、私たちは今日も
水を飲み、手を洗い、料理をし、
お風呂に入ることができます。
ありがたい、という言葉は
「有ることが難い」と書きます。
本来なら、
簡単に有るものではない。
そう思えたとき、
日常の景色は少し変わります。
日本で生まれ育った多くの人は、
生まれたときから
社会の基盤が整った場所にいます。
道路があり、電気があり、
水道があり、交通機関があり、
病院があり、お店があり、
必要なものが手に入る仕組みがあります。
あまりにも最初からあるから、
まるで空気のように
当たり前だと思ってしまいます。
けれど、それを失ったとき、
私たちは初めて
その有り難さを思い知ります。
震災で水が出なくなったとき。
停電で電気が使えなくなったとき。
物流が止まって、
物が届かなくなったとき。
毎日そこにあったものが、
どれほど多くの人の手によって
守られていたのかを知ります。
健康も同じです。
今、普通に息ができていること。
これも、あまりにも自然すぎて
普段は意識しません。
けれど、呼吸が苦しくなったとき、
ただ息ができるということが
どれほど尊いことなのかを知ります。
何も特別なことが起きていない日常は、
本当は奇跡の連続なのだと思います。
そして、今日わたしが
認定者たちに伝えたかったのは、
好きなことをやらせてもらっていることへの
有り難さです。
わたしは仕事柄、
職場の人間関係がつらい、
仕事を辞めたい、
転職したい、
もう今の働き方が苦しい、
そんなご相談をたくさん受けます。
それでも、多くの方は
つらいと言いながら、
毎日ちゃんと職務を果たしておられます。
嫌だからといって、
すぐに放り出したりしない。
家族のため
うちのコのため
生活のため
自分が食べていくため
いわゆるライスワークとして、
その仕事を続けている方も
たくさんおられます。
ハピらぼのサロンがある建物から
いちばん近い地下鉄の出入口までは、
歩いて4、5分ほどです。
その短い道のりでも、
わたしはたくさんの働く人たちと
すれ違います。
会社へ向かう人
お店で働く人
荷物を運ぶ人
工事をしている人
掃除をしている人
そのお一人お一人に、
きっと人生の物語があります
もしかしたら、その方も
今の仕事に心から満足しているわけでは
ないかもしれません。
職場の人間関係に
悩んでいるかもしれません。
仕事内容に葛藤を
抱えているかもしれません。
本当は別の生き方を
望んでいるかもしれません。
それでも、その人たちが
今日も仕事をしてくださっているから、
この社会は回っています。
もし、日本中で
今の職場や職業に不満を持っている人たちが
一斉に仕事を放り出したら、
どうなるでしょうか。
電車は動かないかも。
お店は開かないかも。
荷物は届かないかも。
病院も、役所も、学校も、
今まで通りには機能しないかもしれません。
一瞬にして、
この便利な日常は止まってしまいます。
そう考えると、
好きなことを仕事にできることは、
ただの自己実現ではありません。
それは、誰かがどこかで
自分の役割を果たしてくれているから
成り立っている豊かさでもあります。
好きなことを仕事にしよう。
その言葉は美しいです。
でも、その美しさの土台には、
好きなことだけでは済まされない日々を
担ってくれている人たちの存在があります。
そのことを忘れたら、
好きなことは、ただのわがままになってしまう。
感謝を忘れずに歩くからこそ、
好きなことは、誰かへの貢献に
変わっていくのだと思います。
あなたの身の回りを、
少し見渡してみてください。
今、手にしているスマホ
座っている椅子
飲んでいるお茶
着ている服
使っている机
部屋にある照明
足元の床
ペットさんのゴハン
それは、誰が作ってくれたのでしょう。
誰が運んでくれたのでしょう。
あなたの元へ届くまでに、
どれだけの人が、
どれだけの工程を重ねてくれたのでしょう。
そう思うと、
この社会は本当に
愛で循環しているのだと感じます。
もちろん、世の中には
美しいことばかりではありません。
理不尽なこともあります。
不誠実なこともあります。
心が痛む出来事もあります。
それでも、今日の暮らしの中には
名も知らない誰かの誠実な仕事が
確かに流れ込んでいます。
わたしたちは、
その恩恵を受けて生きています。
好きなことを仕事にしたい。
自分らしく生きたい。
使命を形にしたい。
その願いは、
とても大切にしていいものです。
けれど同時に、
そうしたくても
今はそうできない人たちがいる。
その人たちのおかげで、
私たちは好きなことに
時間とエネルギーを注ぐことができている。
その視点を持てる人は、
きっと傲慢になりません。
自分の道を歩きながら、
誰かの道にも敬意を払える人になります。
ペットたちは、
いつもそのことを教えてくれます。
ゴハンがあること
お水があること
眠れる場所があること
大好きな人がそばにいること
それだけで、
全身で喜びを表してくれる。
本当の豊かさは、
特別な場所にだけあるのではなく、
すでに足元に広がっているものなのですね。
好きなことを仕事にできる人ほど、
自分ひとりの力で
ここまで来たとは思わないこと。
支えてくれた人
見守ってくれた人
待っていてくれた人
知らないところで
社会を支えてくれている人
そのすべてに、
心の中で頭を下げられる人で
ありたいと思います。
私たちは、
支えられて生きています。
そして、支えられてきた人だけが、
今度は誰かを支えることができます。
好きなことを仕事にするとは、
自分の喜びを、
社会への恩返しに変えていくこと。
その循環の中で生きられることは、
本当に本当に、有難いことなのです。
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